リバーシをプレイするにあたって、これを知らないとどうにもならない知識があります。それが隅の重要性。
人に教えられなくても何度もプレイしていればこのことは自ずと気付くことですが、リバーシの隅にはどのマスにも変えられない重要性が潜んでいるのです。
隅が重要である理由として、隅は絶対に返せないことが挙げられます。リバーシは自分の色の石で相手の色の石を挟むことで自分の色の石の数を増やし、勝利を掴み取るゲーム。そうである以上、絶対に返せない石の存在は大きいです。
さらに隅を持っていると、その持っている隅に連結している端のマスは両隣から挟むことができなくなるので、必然的に返せないことになります。1つの返せない場所がより多くの返せない場所につながっていく。その最初の1マスになる隅の重要性は容易にわかってもらえるのではないでしょうか?
そしてリバーシではその特性上、盤面の外側に石を持っていれば持っているほど、多くの石が返せます。1マスの返すことができない隅が、返すことができな端につながっていき、それらの石を使ってより多くの石を返す。勝利への最短距離は隅から始まるのです。
隅を確保するためには、序盤から慎重に手を進める必要があります。隅を取るために早くから強引に外側に打ち出すと、相手にうまく利用されてしまうことがあります。序盤は、あえて内側に石を配置する「安定手」を心がけ、角を狙う準備をするのがコツです。
相手が角を取ろうとするのを防ぐには、「X打ち」「C打ち」など、角に近い特定の位置を避けることが大切です。たとえば、隅の一つ手前のマス(C打ち)を先に相手に取らせることで、角を安全に狙える状況を作りやすくなります。
リバーシでは最後の数手が勝敗に直結することが多いため、終盤で角を取るのも重要です。序盤から隅を狙うだけでなく、相手の手が少なくなった終盤に角を奪い取るのも勝利への鍵となります。
角を取った後に、その石をどう活かしていくかも大切な戦略です。角を中心に安定した石を増やし、外周を支配して盤面の優位性を築くと、相手が返せる手がどんどん少なくなり、勝利に近づけます。
角は必ずしもすぐに取る必要はありません。相手に隅を狙わせ、あえて無理な位置に石を打たせることで、相手の陣形を崩しつつ有利に進められます。この心理戦は高度なテクニックですが、慣れてくるとより戦略的に角を狙えるようになります。
上級者になればわざと相手に隅を与えるプレイングもありますが、まずは隅をしっかり取っていけるプレイングを心がけるべきです。隅を与えるプレイングは技術の話であり、隅の重要性を認識し、しっかり取っていくことは知識の話です。技術は知識の上にあってこそ輝くもの。知識の蓄積を避けずに続けることの先に勝利があるのです。
結木 千尋
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